ベネチア、日帰り観光客向けに入場料導入でオーバーツーリズム対策を開始

ベネチア、日帰り観光客向けに入場料導入でオーバーツーリズム対策を開始

ヴェネツィア (カテゴリ イタリア)
000人基礎自治体(コムーネ)。ヴェネト州州都、ヴェネツィア県である。中世にはヴェネツィア共和国首都として栄えた都市で、「アドリア海女王」「水の都」など別名を持つ。 古来はラテン語でウェネティ人土地を意味し、ウェネティ人が住んでいたアドリア海奥に広がる土地をウェネティア…
42キロバイト (5,029 語) – 2024年4月17日 (水) 14:07

ベネチアの観光客多すぎ問題:水の都が抱える深刻な課題

美しい街並みと歴史ある文化で世界中を魅了するベネチア。
しかし、近年深刻化しているのが、観光客の増加によるオーバーツーリズムの問題です。
年間2500万人を超える観光客が訪れるベネチアは、その受け入れに限界を超え、街の存続を脅かす状況に直面しています。

問題の深刻さを示す3つのポイント

住民と観光客の数の不均衡: 2017年のデータでは、観光客は約500万人に対し、住民は約26万人。
観光客は年々増加している一方、住民は減少傾向にあります。
深刻化する環境への影響: 大型クルーズ船の増加による運河の汚染、ゴミ問題、騒音など、環境負荷が著しく悪化しています。
街の空洞化と住民生活の悪化: 家賃の高騰や観光客向けの商店の増加により、若者や地元住民が街を離れていくという現象が起きています。

ベネチア市が取り組む対策

深刻な状況を受け、ベネチア市は様々な対策に乗り出しています。

2023年9月: ユネスコから**「危機遺産」への指定勧告を受け、入域料徴収や観光客数の制限などの対策案を発表。
2024年春夏: 試験的に、日帰り観光客から1人あたり5ユーロの入域料を徴収。

その他: 大型クルーズ船の入港制限、観光客マナー啓発キャンペーン、ごみ処理体制の強化など

持続可能な観光を目指して

ベネチアの観光客多すぎ問題は、単なる観光地の問題ではなく、街の存続に関わる重要な課題です。
住民と観光客が共存できる持続可能な観光を実現するためには、様々な関係者による協力が不可欠です。

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